ギャラリーシュタイネでは、作家から寄せられた作品への思いを館内に掲示して、みなさまをご案内しています。富山ガラス工房で学んだ3人は、こんな思いで作品を作っています。
吉積彩乃 Ayano Yoshizumi
「ICON」シリーズ
私は主に吹きガラスと呼ばれる方法で作品を制作しています。
オブジェのなかは空洞になっていて、その内側の空間の中に小さなガラスのパーツを入れて、削ったり色をつけたりして作品を仕上げます。
自分の息を吹き込んだ四角い中空のガラスを3次元的なキャンバスに見立てて、その内側や外側の空間を意識しながら、自分の心地よいと思える空間をつくっています。
金 東希 Donghee Kim
「ぬくもり」
棒状のガラスやパウダー状のガラスなど、粒子の違うガラスを用いて板ガラスを制作し、パッチワークのように並べて、加熱して柔らかくしたものを吹竿に巻き付けて吹いていきます。
パウダー状のガラスはたくさんの泡に包まれ不透明なガラスになります。まるでフェルトのように柔らかい表情を持ち、マットに仕上げたガラスの手触りをぜひ感じてみてください。
グラスは一つ一つデザインは違うのですが、どのグラスともペアになるように、形は揃えていろんなデザインのものに仕上げました。食卓が華やかで豊かなものになれればと思いながら制作しました。
廣瀬絵美 Emi Hirose
「stitch」シリーズ
刺し子をイメージして作りました。
透明の角皿は、重ねる模様で絵柄が違って見えるおもしろさがあります。
グラスやぐいのみは吹きガラスのとキルンワーク(電気炉を使った製法)を融合して作った、手間のかかっている作品です。吹きガラスの間に模様を付けた板ガラスを挟んでいます。
「その日グラス」
その日の吹きガラスの仕事のはじめに、必ずひとつグラスを作りました。
その日、そのときに作りたかったグラス。
その日に合わせて。
「mold」シリーズ
金型から自分で溶接して制作し、そこに吹き込んで作りました。
グラスに光が当たると、美しい影が映ります。
中に注ぐ飲み物や、食べ物が映えるグラスシリーズです。
ガラス展「Muses」は、7月16日(月)まで開催しています。
開館は、10:00~17:00 木曜が休館日です。
ギャラリーシュタイネ
〒399-8301 長野県安曇野市穂高有明7360-17
tel/fax 0263-83-5164
http://www.steine.jp