「谷美由紀 藤田千絵子 二人展」がスタートしました。二人展ではありますが、二つの個展の同時開催と言ってもいいくらい、多彩な作品が出展されています。
藤田千絵子は美術大学を卒業後、愛知県窯業高等技術専門校で陶芸を学び、安曇野市に陶房を構えます。ナチュラル感覚のシンプルなデザインの器は、とても使いやすく、さりげない存在感が盛り付けた料理を引き立たせます。
藤田作品は、どれも軽くて扱いやすい器ばかり。重ねて収納できるのも、日々器を使う女性の視点から。女性ならではの感覚が、バリエーション豊かに、オシャレでやさしい器を生み出します。
そのコンセプトを大切に守りつつ、本展には、これまでの作品とは作風を変えた新作だけを出展しています。藤田から寄せられた作品への思いと共に、いくつかをご紹介します。
釉薬
今回、新しく調合した濃い白、茶、黒、赤の4種で制作させていただきました。どれも質感を大事にしました。これまでと違い、濃度を上げて厚く施していることから、やわらかい印象になっていると思います。
輪花プレート
輪花の器を作ってみたいと模索していましたが、花弁の主張が強くなり過ぎないように心掛け、ようやく自分なりのバランスに落ち着きました。和にも洋にも使っていただけると嬉しいです。
リムプレート、リム深皿
アイテムや形を決める時、釉薬の印象から発想することが多いのですが、黒の釉薬からはまずリムのある器が想い浮かびました。
ゆのみ
白の釉薬の印象から、まるく優しい形のゆのみになるよう心がけました。手に取ったときに馴染むよう工夫をしました。
ふたもの
ふたものは、それぞれ形も大きさも遊び心で楽しんで制作しました。何を入れましょうか?
ボウル
少し深さを意識したボウルです(耳つき・耳なし)。冬のあたたかい食事の風景をイメージしました。
「谷美由紀 藤田千絵子 二人展」は12月24日(月)まで開催。
10:00~17:00 木曜休館
ギャラリーシュタイネ
〒399-8301 長野県安曇野市穂高有明7360-17
tel/fax 0263-83-5164
http://www.steine.jp