当館では隔年でこの時期に、ガラス作家のグループ展を開催しています。出展作家3人をご紹介しつつ、多彩なガラス器と、技巧を凝らした花器やオブジェなどをご覧いただきます。安曇野との往来を心配されている大都市圏のみなさまも、どうぞ展示の様子をお愉しみください。
キムドンヒ(金 東希)は韓国生まれ。神戸芸術工科大学、武蔵野美術大学大学院に学び、今春、「富山ガラス工房」での研鑽を終え、ガラス作家として新たなスタートを切りました。
色柄に暖かさを感じるパッチワークのような作品は、母国の母との思い出から生まれました。
考え抜かれた独自の論理的な技法は、NHKで放送されている「イッピン」でも紹介されています。
土屋 章は、「あづみ野ガラス工房」を経て、2010年、茨城県に工房「つちやがらす」を構えます。
その探究心と技術の高さは誰もが認めるところ、透明感と柔らかさが特徴の吹きガラスを制作します。
ガラス炉に向かう日は、何かひとつ、実験的に新しいカタチを創作し、発色を確認し、ガラスと金属との融合を探究しています。岩石や鉱物に関心があり、制作のヒントになるようです。
松浦あかねは、土屋の10年ほど先輩、同じく多摩美術大学から「あづみ野ガラス工房」に進み研鑽を重ねた後、1992年、北隣に「あづみ野ガラス北工房」を構えます。
数多くの受賞歴があり、ニューヨークやロンドンの美術館やギャラリーでの展覧会、能登島ガラス美術館などにも作品が所蔵されるなど、
その気品ある美しいフォルム、サンドブラストの技術の高さに定評のある作家です。
本格的な夏の訪れを前に、そぼ降る雨音を聞きながら、暫しガラスのイッピンでお寛ぎいただければ幸いです。(作家敬称略・6月12日撮影)
「ガラス器にくつろぐ」は、7月4日(日)まで開催しています。
10:00~17:00 木曜が休館日です。
ギャラリーシュタイネ
〒399-8301 長野県安曇野市穂高有明7360-17
tel/fax 0263-83-5164
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