ギャラリーシュタイネでは、作家から寄せられた制作意図や技法などを館内に掲示して、お客様をご案内しています。この秋冬のオススメ作家は2人の陶芸家。土と釉薬、焼成に独自性を発揮する青木郁美と有吉亙をご紹介します。
青木郁美IkumiAoki
羊飼いの知人が、亡くなった羊を土に埋葬しようと穴を掘ったら雨水が引かず、「恐らく粘土層なのでは」と教えてくれたのがこの土との出会いでした。松本市の旧四賀村地区の土です。
大きな石や根っこ等は除きましたが。小石や砂はそのままに成形し、白い土を塗って磨き、釉薬は掛けずに焼き締めて土の表情を出したいと思いました。
羊が教えてくれた土という意味合いもあって、白く覆われた優しいものにしたいと思いました。羊や、雪景色、或いは大福のような白いものに覆われたものにどことなく共通する、甘く静やかで凛とした佇まいのものに近づけられたら・・・。
有吉 亙 WataruAriyoshi
織部しのぎフリーカップ
飲み口と底面を除き、器全面に平たいカンナでランダムに削りを入れてあります。持った時に独特の手触りが心地よいと思います。その上にかけた織部釉が段差に流れ濃淡を強調し、面白い表情を演出します。飲み口と底面と内側を黒の釉薬で引き締めています。
サバンナフリー 変形皿・雲形皿
サバンナの絵が描いてある部分と、草をカンナで削って表現し緑釉(織部釉)が塗られている部分とに分かれています。
絵の空の部分に青い色を使っているのが、一般的な絵織部と少々変わっているところですが、織部焼の一種だと思っています。本展は12月24日(火)まで開催 10:00~17:00 木曜休館
11/18~11/29の期間は、「企画展」展示替えのため休館します。
ギャラリーシュタイネ
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